モータースポーツ初心者の方へ、ジムカーナを始めよう!



というわけでWEB担当渡辺の独断と偏見による、ジムカーナに挑戦する入門として3トライにでも参加してみよう!

そんな期待と不安のある方へのご案内です。


オートテストなどを通じてモータースポーツをかじってみた辺りで

そこそこに心得のある方から「ジムカーナをやらないか」と誘われる事もあるでしょう。

というわけで必要なものやらこれはNGといった内容をこちらに明記していこうと思います。


ジムカーナとは?


パイロン等を用いてミニコースやカートコース、駐車場などに規定のコースを定め、完熟歩行を行い記憶して

そのコースを1台ずつ原則2本(にっかわの競技会では名前通り3トライできます)を走行しベストタイムで競う競技です。

パイロンに触ったりコース外へ脱輪するとその都度+5秒加算され、ミスコースはそのトライが失格になります。

流石にオートテストにあったバック(車庫入れ)はありませんよ?


完熟歩行


コース図を持ってコースを歩き、頭にそれを入れる行程です。

今はもう走れないハイランド

何よりもまずここでつまずく人(覚えられない!)が多々いると思いますが、地区戦ドライバーの大先輩な方々もいるので

効果的な覚え方などのアドバイスを受けてみるのも良いかと思います。


個人的主観ですが、全部を1つの線として覚えようとしないこと、要所要所のパイロンの進入が右か左かだけ覚えておく

コースから出たら別の広い視点で見て再度要所を指差し確認。これで結構何とかしてきたのが私です。

10年以上やってきましたがミスコース回数はまだ片手で数えるくらいで済んでいます。

速く走ることについては後回しですね。とにかく自信を持って突っ走ればなんとかなりますよ!


実際の走行上の注意

コース内でのポストから上がる旗についてちょっと覚えておきましょう。


国旗:スタートの時に振られます。

スターターや競技会によって若干方式が違うことがありますが

カウントダウンして振り上げたらスタートする場合(基本的に数秒以内に発車すること)と

合図で確認取ったら即旗が上げられ、自由なタイミングでスタートしていい場合、などがあります。

:コースクリア(ミスっていないよ!)

最初のうちはこれを走行中に目で追うのも難しいものですが基本何事も無くOKなので大丈夫です。

慣れて余裕が出てくるとオフィシャルの顔色伺いながら走れるようになるでしょう。


黒旗:ミスコース。走行を中断し案内に従ってコースアウトすること。当該トライは失格。

初心者の方は再三お世話になる可能性のある実際見たくない旗です。

見落としていると危険なこともありますので黒旗が上がっていないかはしっかりチェックする必要があります。

赤旗:危険有り即停車すること

ぶっちゃけ一番見たくない旗です。主に上がるケースは以下の通り

車体からの落下物があった場合あるいは外れそうな部品がある

コース外部からの侵入者や侵入車両、動物乱入などの危険発生

車両の異常(発煙や発火など)

車体下部にパイロンを挟み込んだ場合 など。

とにかく危険と判断されるので即停車してください。私は侵入車両により赤旗上がった経験有ります(笑)

脆いエアロパーツやインナーフェンダーなども落ちやすい筆頭なので心当たりのある方(ローダウン車オーナー等)はご注意を。


黄旗:パイロンに触った、移動した、倒した場合に上がります。あとコースアウト誘導で振る場合もあります。

横に上げる場合や上に上げるなど触った場合と倒した場合で振り方が違うのですが基本的に一緒なのでこの辺は気にしなくてOK

チェッカー:完走おめでとう!何も語らずともわかりますね!


車両規定について

2020年の3トライジムカーナにつきましては以下の通りとなりました。

クラス1

全ての軽自動車

クラス2

軽自動車を除く1600t以下の車両

及びAT・CVT等の自動変速機構を持つ車両・ディーゼルエンジン車

クラス3

1600cc以上の2WD車両・自然吸気エンジン搭載の4WD車両

クラス4

1600ccを超える4WDターボ車両

(ディーゼルを除く過給機つき車両はターボ係数×1.5とし、1.5倍の排気量扱いとなります)

ロータリー係数は1.0倍、排気量そのままですので、RX-8なら2クラス、RX-7なら3クラスといった具合です。

希望すれば上位クラスへのエントリーが可能です。


クラス1 道路運送車両法に基づく軽自動車

いわゆる軽自動車のみのクラス。MT/ATやターボの有無等での制限はありません。


クラス2 軽自動車を除く1600cc以下の車両・自動変速機搭載車・ディーゼル車

軽自動車は除きます。

排気量1600cc以下の車両

変速機がAT/CVTの車両は排気量問わずエントリー可能です。

(電気自動車は0cc扱いですがほぼCVTなのでこちらに含みます)

ディーゼル車はターボの有無は問いません。

全車駆動方式に制限はありません。

電気自動車をはじめ、1600級スポーツ車までと割と幅のあるクラスです。

ロータリー係数x1.0なのでNAエンジンのRX-8は1クラスで走行可能です。

ターボ系ではブーンX4の936cc×ターボ係数1.7=1591ccが最上限。

一部ダウンサイジングターボもこちらとなります。


代表車種

1000cc前後:シティ・ストーリアX4・RX-8・マーチなど

1500cc級:CR-Z・フィット・デミオ・アクセラ・ヴィッツ・アクア・ロードスター(ND)など

1600cc級:シビック(EG・EK類)やCR-X、レビン/トレノ・ブーンX4・スイフト(現行スポーツを除く)・ロードスター(NA6・NB6)・ノートなど

その他:AT/CVT車両、ハイブリッドや電気自動車も含む。


クラス3 1600cc以上の2WD車両及び自然吸気エンジン搭載の4WD車両

ミドル級2駆、NAの4WDのクラス。

ターボ係数x1.5のために2駆で1300cc辺りからターボがくっつくともれなくこちらになります。

2クラス車両で上位クラス参加申請する場合はこちらがお勧めとなります。


代表車種

1000〜1500ターボ:スターレット・RX-7・ヴィッツTRDターボM・コルトラリーアートR・現行スイフト(RSt/スポーツ)など

1600SC:レビン/トレノ(AE101GT-Z)・MR2(AW11)など

1800:インテグラ・セリカ(ZZT)・MR-S・ロードスター(NA8/NB8/NC)など

2000NA:シビック(EP3/FD2)・セリカ(ST202等FF)・86/BRZ・S2000・アルテッツア・ロードスター(NC)・FTOなど

2000前後ターボ:シルビア/180SX・マツダスピードアクセラ・現行シビックタイプRなど

無差別級:フェアレディZ・スカイラインGT・マークU・スープラ・NSXなど

例外級:ディアブロ、アウディR8等


1800前後はカリカリのタイプRから乗りやすさ、燃費重視でトルクに振った車なども多く、格差が大きくなると予想されます。

V12エンジンでもNAの4WDであれば問題なく、ディアブロの4WDでも2クラスに出られますが持ってくる人はいないと思います。


クラス4 1600cc以上の過給機付き4WD車両

4WDターボのためのクラス。ほぼランエボ・インプによる独断場です。

AT/CVTはクラス2に出られますが、希望すればGT-R等のスポーツ型セミATの4WDで腕試しにこちらへエントリーすることも可能です。


代表車種

ランサーエボリューション・インプレッサSTI・WRXSTI・セリカGT−FOUR

ヤリスGR-4・GT-R・GTOなど




当日必要なものについて

まず必要なもの、健康な体(笑)、そして健康な車ですね!当日は寝不足や二日酔いとかにならないように気をつけましょう。

当日必要になるものですが以下の通り。


1:ビニールテープ

マスキングテープ、養生テープ等も可。ガムテープ、クラフトテープは糊が強くボディに貼るもんじゃないのでNG

エンジンルーム内のテーピングやゼッケン貼り付けに使います。ハサミもセットで持って行きましょう。

ゼッケン限定ですがテープの糊残りが気になる人はマスキングテープや養生テープがお勧めです。

最近は雑貨屋さんでカラフルなマスキングテープが出ていますので彩ってみるのも良いでしょう(笑)


2:ヘルメット

FIA公認が推奨品ですが検査マーク的なのが貼られたものであれば写真のようなテキトーな2輪用でもOK。

ですがハーフメットや土建用等は激しくNGです。あと古いのはダメ。製造後10年以内でね。


原則JIS規格やSNELL規格を満たしているようなものを選んでください。詳細は検索してみると良いでしょう。

オープンカーで参加する場合はフルフェイスタイプに限定されますのでご注意を。

製造後10年以上たった古いものもNGです。オークション等で怪しい中古品買うのは絶対にやめましょう。


ちなみに私はこれ、AraiのGP-J3です。同じアライの中でもフルフェイスタイプよりすこーしだけ安いのでお勧め品。

ちなみに4輪専用なので2輪では使えませんオープンカーでも使えません。レンタルカートでも自重。

クラスがJAF戦以上の場合はルールブックを熟読の上、選んでください。

キズなどでハネられる場合がありますので、保管と運搬は丁寧に。

購入の際、サイズの測り方は頭の額と後頭部の一番出っ張っている部分をメジャーで通すように計測します。

参考までに私は59cmなのでLサイズでした。

楽天あたりで「ヘルメット 四輪用」などと検索すると使えるものが結構出てきます。


3:グローブ

しっかりとしたレーシンググローブを購入して下さい。

JURAN等、安いレーシングタイプでもメカニクスグローブでも割と大丈夫。


白手袋とかゴム手袋とか軍手とか皮手とかはダメですよ。指出しグローブは問題外です、うぃっしゅ!

ダート屋さんにはよくいらっしゃったのですが破れたりしているものは論外です。


4:服装

基本的に長袖長ズボンであればOK。作業用のつなぎでも十分です。

推奨は当然FIA公認のレーシングスーツです。火だるまになっても生還できます。(高いけど)

靴は運転に適した靴であればOK

NGなのは素足・サンダル・ハイヒール・ブーツ・スリッパ・長靴・先のとがった革靴等。

底が高くない運転しやすい靴が一番なのですが意外と売っていないんですよねぇ。緩衝材入りで踵の高いのばかり…

レーシングシューズは専用品だけのことはあって申し分ありません。


服装の素材は基本的に難燃性なほど理想的になります。

万が一を考えると化繊のみでできた高温で溶解するような素材は避けましょう。つまらない火災でも大火傷します。

(ナイロンやポリ100%の上着などは少しの火災でも燃えるより早く溶けてしまい体にくっつきますので)

パーカー等にある紐等の装飾もひっかかるので無い方が安全だと思います。


レーシングスーツ、私の場合はOMPのFirstSです。FIA公認モデルでは安価な方です。地区戦とか出てみたい人へおすすめ。


5:その他あると便利なもの

クリップ式バインダーがあると重宝します。完熟歩行の際にコース図が飛ばされにくく、書き込むのにも楽になります。

私の場合は無印良品で買った縦型を使っていますが使いやすさでは横型に分があると思います


休憩用の折りたたみ椅子やジャッキ、クロスレンチなどの最低限の工具もあるといいので持って行きましょう。

雨天の際は折りたたみテントやブルーシート、雨具などがあればGOODです。


車両製作について

3トライジムカーナにおける車両規定ですが、基本B車両、SA・SC車両位までの改造範囲で…などというと面倒ですね。


つまり平たく言えば車検通ってくるナンバー付き車両が原則ってことになります。

車載専用車を用意できる方のみナンバーなし車両(D車両くらいまで)が使用可能です。

違法改造仕様だからといって仮ナンバーで自走してくるのはご遠慮ください。



タイヤについてはスリックタイヤ・応急用テンパータイヤ、スパイクタイヤ、銘柄の刻印等が無いタイヤ等は使えません

スチールホイールの場合、はめ込みのホイールキャップは外して下さい。

シートはバケットシートへの変更推奨ですが初心者のうちなら純正で何とかなります。



ロードスターやMR−S等のオープンボディでハードトップなし状態でロールバーが無い車両

ひっくり返ったら即死です。可能な限り4点以上のロールバーを装着するか、ハードトップを装着して下さい。

2点式のファッションロールバーではダメです。モゲます。あんなものは飾りです、素人にはそれがわからんのです。

基本的にオープンボディでなくともロールケージ類の装着は推奨となっております。

上記しましたがオープンボディの場合はフルフェイスヘルメットのみOKとなります。



過度のローダウン

9cmも無いような最低地上高は車検も通らないはずなのでやめましょう。脱輪や部品の脱落が多く危険です。赤旗上がりますよ?

GDBインプなどもちょっと下げただけでインナーフェンダー擦って落下とかよくあることです。

逆にハイリフトも横転するから遠慮して下さい(笑)。

カットした純正スプリングは車検もアウトですから厳禁ですよ。せめてダウンサス程度に。



はみ出しタイヤとか鬼キャンバー

ドリ車でやりがちですが言うまでもなくアウト。キャンバー角は程々に。

リムヅラも限界に挑戦するのはご遠慮ください(笑)



車幅以上のウイングとか族仕様とか過度のエアロパーツ

地面擦ってまで走るほど低いバンパーなどは脱落するのでNGです。

有り余る幅のGTウイングとか積んでるのはNG。走行前に外して下さい。

エアロは取り付け強度もある程度保っていてください。テープ止めやタイラップ止めはグレーです。

車格に合わせてあるやつはセーフとします。

カーボンやFRPのボンネットは純正のキャッチを残した上で2箇所のボンネットピン等を装着してください。

ドリフト練習ではないのでフロントバンパー外しも認められません。



PCDチェンジャーやワイドトレッドスペーサー

強度不足っていうか基本的に競技会に付けてきちゃダメ。街乗りだけヨー。

競技専用部品なんていうけど見せ合いっこ的な競技だけにしてください。



乗車定員未満

軽量化といってもリアシート外しは車検通らないからNGですが、

車検証の記載上で乗車定員変更してある車両はOK。



保安部品の不備

自走で会場に来てウインカーやライト類が点かないっていうクルマ乗ってる人は問題外でしょう。



何でもかんでもフルカーボンのパーツ

オープンクラスの場合JAFの規則上ほとんどダメですな。基本コネのある金持ちしかできない芸当ですが。

ボンネットやウイング等、タワーバーとかその辺は問題なくOK。

ただしカーボンボンネットは2箇所以上で固定するボンピン等が必須になります。


基本NGなのはブレーキなど駆動の絡む部品です。

これらはナンバー無しD車両として積載車両等で運搬される場合のみであればOKですが

予熱必須なのでジムカーナで使うメリットは無いと思います(笑)。



取り外せるクイックリリース式のハンドル

TAXIの映画でよく見るアレです。

競技会によっては車検対応品であればOKとしていますが基本グレーなパーツです。

万が一外れると大変なことになるのでNGとしておくのが無難です。



屋外用スピーカーやキャリア、ボックスなど屋根の上に乗っけるもの等固定の甘いもの

横Gや衝撃でモゲてしまうようなものや外れる代物は外しておきましょう。



要注意項目:4点ベルト関連

安全上推奨される4点式以上のシートベルトですが、JAF地区戦以上はFIA公認の3インチベルトを装着して下さい。

3トライでは4点以上を用意しなくても純正3点シートベルトのままで走れます。


私の使っているクスコ製の3インチベルトだとこんな感じですね。クローズド競技会なら2インチでもかまいませんが基本的に自己責任です。

10年以上たった古いものもやはりNGです。ベルトの取り付け部分は強度の確実なアイボルトを使用のこと。

アイボルトであってもシートレールに共締めしたものは厳禁です。

センタートンネル側前方のアイボルトはセンタートンネルに穿孔し、当て金具を用いて確実に装着を。

残りのアイボルトはリアシートベルトの取り付けボルトと交換、運転席ベルトの下部ボルトと交換でOKです。

L字金具など挟み込むタイプの共締めはネジの有効長が足りなくなるためどの場所にも厳禁です。

(NEMOTOの代表などに見つかるとこっぴどく叱られます(実話))

(シートレールへの共締めは万が一の際ボルト部分に想定以上の応力が掛かるため破損して重大な事故を招く危険性があります)

ボディセンタートンネル部に穴を開けた上で当て板などの補強金具を咬ませて確実に施工して下さい。

シートレールへ取り付け穴を加工するのはもっての外です。


2シーター車両等は難易度が急増しますので本職に依頼してください。

リアシートの各ベルト取り付け穴へアイボルトを使用するのはOKですがボルトの長さが十分にあるように。

2シーター車の場合、ロールバーへのベルト取り付けも厳禁となります。


問題のあるベルトを用意された場合はおとなしく純正3点ベルトを使用してください。



大音量や直管マフラーあたりはモラルの問題ということで。

自走で来場する車両でなければツッコミません。

電気自動車等でもなければマフラーのついていない車両持ってくるおバカさんはいないと思いますが

JAF地区戦ではクラスによっては排ガス試験もあるそうです。



スリックタイヤや銘柄の入っていないようなメーカーテストタイヤの横流し品

普通の人では手に入りませんし判断し難い代物なのでおやめ下さい。



応急タイヤ装着状態

速やかに交換、整備を受けてきてください(笑)

他のタイヤも過度の磨耗などやサイドウォールのダメージが無いことを確認してください。



フルスモークや全面マジックミラーの窓

この辺も車検通らないのはダメ。フラッグも見えませんので、フロント、運転席、助手席には下手なものは貼らない様に。



夢の国のネズミの類な痛車

これは自主制作しちゃダメ絶対(笑)。公式グッズ並べる程度にしてください。守ろう著作権。

参加された場合写真をレポートへアップすることもできません!


R18な痛車

猥褻物陳列罪ですね(汗

給油口とかに開脚とかダメですよ?UPしたくなっちゃいますからね!(やめr


街宣車・霊柩車・リムジン等明らかに外見上問題があり用途が異なるもの・ボンドカー類(武装乗用車)

あるいは車両サイズやエンジンのヤバいドラッグレース専用車両・3輪バイク(トライク)

そんな車で参加するのはやめておきましょう。持ち込むのは商用バン・ワゴン・軽トラ程度までで。

リバーストライクもちょっと参加自粛ですかね・・・


以上、常識の範疇で楽しいジムカーナを始めよう!


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